2011年日本化学会各賞

 2011年の日本化学会各賞が発表され、当GCOEからは小宮山眞・堂免一成の両教授が日本化学会賞を、立間徹教授が学術賞を、所裕子助教が進歩賞を受賞されました。

 小宮山眞教授(工学系研究科 化学生命工学専攻)は、セリウムイオンが特異的にリン酸エステル結合を切断するという発見を基に、望みの位置で正確にDNAを切る「人工制限酵素」を開発、及びそこからの新しい遺伝子工学の創成を行っています。以前に当ブログでも紹介させていただきましたのでご覧下さい。

 堂免一成教授(工学系研究科 化学システム工学専攻)は、東大のお家芸ともいえる光触媒の研究で知られます。可視光線で水を水素と酸素に分解する触媒の開発は、何しろこれ以上にクリーンなエネルギーはないということで、特に大きな注目を受けています。

 立間徹教授(工学系研究科 応用化学専攻)は、金属ナノ粒子を基本とした光エネルギー変換などで有名です。太陽電池や、光で膨潤・収縮する新材料など、「未来」を感じさせる研究が多数走っています。

 所裕子助教(理学系研究科 化学専攻・物性化学研究室)は、光で相転移する酸化チタンの開発で受賞。レーザーを当てると半導体と金属の間を行き来するので、高密度記録媒体になりうる材料として研究が進展中。レアメタルを使わない高機能材料ということで注目されます。紹介ページはこちら

以上四先生方の受賞をお祝いすると同時に、今後の研究のさらなる発展をお祈りいたします。