大学院入試のこと

 8月末から9月初めにかけて、東京大学の大学院修士課程の入学試験が行われます。当拠点の理学系・工学系の化学4専攻でも、この時期に相前後して試験が進められます(願書は〆切済み)。

 このブログの担当者(佐藤)は、今年4月から東京大学に籍を置くようになった者ですが、来て真っ先に気づいたのは意外に他大学の出身者が多いことです。理学系化学専攻では、修士課程学生のほぼ3分の1が他大学から移ってきていますし、工学系でもほぼ同程度の他大学出身者がいます。出身大学は国公立・私立問わず、全国北から南までバラエティに富んでいます。また、移ってきた学生さんも、内部進学者にひけを取ることなく成果を出している方が多いようです。

 自分の経験からも、修士から研究室を移るのはそれなりに大変なことではありますが、それに見合うだけのメリットは十分にあると思います。違う分野、違う環境、違う研究スタイルを見ておくことは、間違いなく将来に大きなプラスになります。実際、東大教員の8割は他大学・他研究機関に何らかの形で在籍した経験を持ちます。

 化学系の大学院入試は、それなりの英語力なども求められますが、化学の問題がやはり中心に出題されます。全教科まんべんなく点数を取ることを求められる大学入試などより、やる気さえあればある意味では入りやすい、ということも言えるかと思います。研究への真の志を持った者に対して、東京大学はいつでも門戸を開いています。


赤門は、決して閉ざされた門ではありません。