2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

研究のこれから

−「今後のイトカワ微粒子の研究はどうなりますか?」 N「今回の分析結果は、あくまで予備調査です。どういう素性を持ったものか、まずは基礎的なデータを取って公開して、来年以降に世界で公募してさらに詳細な研究を行うための布石です」−「だから今回は3粒…

分析結果

−「希ガスのうち、どれがどの程度検出されたのでしょうか」 N「ヘリウム、ネオン、アルゴンが検出されました。これらの元素存在比やそれぞれの同位体比は、太陽風に非常に近い値でした。クリプトンとキセノンはブランクレベル(※)と明確な差が検出できず、…

3粒のサンプル

−「ただはやぶさの持ち帰ったサンプルは、予定よりずっと少なかったと聞きます」 長尾教授(以下N)「当初の予定では、はやぶさからイトカワの表面に弾丸を撃ち込み、舞い上がった“砂”を数グラム回収してくるはずでした。ただそれはうまく行かず、微粒子をわ…

「はやぶさ」の持ち帰った宝物(2) 〜長尾敬介教授〜

前回ははやぶさサンプルの取り扱いのお話をいただきました。今回はサンプルの分析についてです。

「はやぶさ」の持ち帰った宝物(1) 〜長尾敬介教授〜

昨年6月、日本の打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」が宇宙から帰還し、大きな話題を集めたことは記憶に新しいと思います。はやぶさは、小惑星「イトカワ」までたどり着いてみごとその微粒子を回収、そして往復60億kmもの旅を終え、大気中に燃え尽きて散りま…

西原 寛教授に、ボルドー第一大学の名誉博士号

西原 寛教授がDoctorate Honoris Causa(名誉博士号)をフランスのボルドー第一大学より授与されました。ボルドー第一大学は1441年にその前身が設立された、伝統ある大学です。本名誉博士号の起源は15世紀末に遡り、フランス・ボルドーのアカデミアへの貢献…