化学教室の建物

 当GCOEは理学系・工学系の4専攻から成っていますが、まず今回は理学系の化学教室の建物をご紹介。

 化学教室は「化学東館」「化学本館」「化学西館」などいくつかの建物に分かれて入っています。このうち化学東館は1916年(大正5年)完成と、歴史的建築がひしめく本郷キャンパス内でも最も古い歴史を誇る建物です。大震災や第二次世界大戦の空襲をもくぐり抜けたその風格は、今も道行く人の眼を引きつけます。建物の中にはこんなシャンデリアや階段もあり、かつての「帝国大学」の威厳を感じさせずにおきません。

 こちらは一転してモダンな造りの化学西館。実際には化学教室の入っている化学東館・化学本館・化学西館および理学部4号館・7号館は互いにつながっており、ちょっと見るとひとかたまりの建物に見えます。現在は、化学系の実験室の多くは新しい西館に入っています。

 一世紀近くにわたって化学史の生き証人であり続けたこの建物からは、今も続々と新たな化学が生み出されています。大正・昭和・平成の長い時を経て、創建当時とは研究内容も実験器具も驚くほどの変化を遂げています。ただひとつ、ここで研究に打ち込む化学者の情熱だけが、今も昔も変わりありません。